ダイナスティアは女神によって創られ、女神の慈愛によって守られている世界。
人々は、大母神リデルと、４つの国を建てた４人の女神、
その眷属の女神たちを深く信仰しています。

生まれながらにして、女神と同じかたちを授けられた女性たちは、女神に祝福された存在。
４つの国を建てたのち、４女神となった、いにしえの４人の聖乙女のように、
人々を正しく導くのは、女性であると信じられているのです。
しもじもから貴族まで、家を継ぐのは女子であるほうが、その家は栄えるとされています。

そして、４女神の子孫である王家こそは、代々、女王さまがお立ちになられ、
国をすみずみまで照らし、民の暮らしを栄えさせるべく、
まつりごとに当たられるはずなのですが・・・・
現在、女王陛下おわすはシャムロックのみ。
ほかの３つの国は、どの国も男王の御世という、このときに、
女神のみつかいである聖乙女さまが、異世界よりダイナスティアにお渡りになるのは、
とても意味があることなのかもしれません。

βの物語が語られているグレイル国王家には、
太陽の花のように輝かしい王女プリステラ姫が
いらっしゃるのに、なぜ、今すぐにでも、
女王さまとなられないのでしょうか？
そして、王家の分家であるコリドラス公爵家に、
まもなく生まれる赤ちゃんが、姫か若君か、
宮廷に出入りする人々が、たいへんな関心を
寄せているのは、なぜなのでしょうか。

物語の流れのひとつ、コリドラス家に若姫誕生を祈願する人々のお話をごらんになりながら、
この謎も考えてみてくださいね。